高齢者向けのロコモ予防「ロコトレ」
下半身の強化がカギとなる
「ロコトレ」とは?
ロコモ予防のために高齢者にとり組んでいただきたいのが「ロコトレ」です。日本整形外科学会が提唱している、日常的に続けることができるロコモ予防のための運動法です。
ここではその具体的な実践方法を紹介しますので、ぜひやってみてくださいね。
片脚立ち
バランス能力や筋力を鍛えるために有効なのが片脚立ちです。脚に通常の2倍の重力がかかり、効率的に筋力を鍛えられます。立っている側の太もものつけ根が強化され、バランス能力も高まりますよ。その結果、転倒リスクの軽減にもつながります。歩行の動作も安定し、階段の上り下りもスムーズになるでしょう。
まず、姿勢を真っすぐにして立ち、床に足がつかない程度に片脚を上げてください。不安な人は机に指先をついても大丈夫ですよ。その状態で1分間キープしましょう。脚を変えて同様に行い、これを左右1セットで3回を目安に行ってください。転倒しないように、机や手すりなどの掴まる物がある場所でやるようにしてくださいね。
スクワット
下半身全体の筋力を鍛えられるのがスクワットです。スクワットによって下半身の筋力が鍛えられることで、立つ、座るといった動作が安定しますよ。また、ゆっくり行うことでストレッチ効果も期待できます。
肩幅よりも少し広く脚を開いて立ち、前傾姿勢でお尻を後ろに引きながら膝をゆっくり曲げます。膝を曲げたら、今度はゆっくり元の姿勢に戻していきましょう。深呼吸をしながら5~10回ほど繰り返し、これを2~3セット行います。スクワットの際は息を止めないようにしましょう。また、負担が大きいので膝は90度以上曲げないようにすることが大切ですよ。太ももの筋肉に力が入っていることを意識してくださいね。支えが必要な人は机に手をつきながら行いましょう。
スクワットで大事なのは、正しいフォームを維持することです。フォームが崩れてしまうと、筋力が上手く鍛えられないだけでなく、膝を故障する原因にもなります。膝がつま先よりも前に出るようなフォームだと余計な負担がかかってしまうので注意してくださいね。筋力が弱い人は膝が内側に向いてしまう傾向があるので、こちらも注意が必要ですよ。
支えがあっても上手に立てない人は椅子と腰の位置より高い机を用意してください。まず、背筋を伸ばして椅子に深く腰かけます。肩幅よりも少し広めに脚を開いて、両手を机につきながらゆっくり立つ、座る、の動作を繰り返しましょう。そうすれば転倒リスクを最小限に抑えられますよ。
ロコトレに興味があるなら
上記以外にも、「ヒールレイズ」や「フロントランジ」といった運動法があります。ロコトレは介護予防の現場などでも導入されています。ロコモ予防に携わりたい人はこの機会に勉強してみてはいかがでしょうか。以下にロコトレについて詳しく解説している書籍を紹介しますので参考にしてください。
ロコモ予防に興味のある人へ
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